気にもとめるほどじゃないこと

ふと気になったどうでもいいこと。

ショートショート

瞳に映るもの

彼はまっすぐ私を見て言った。 「美しい」 「乱視入ってます?視力弱いならメガネかけたほうがいいですよ」 「僕は裸眼で1.5です。乱視もありません」 「審美眼か……矯正に時間がかかりそうだ」 「醜美の判断はこれまでそれなりに学んできたつもりです。高校…

人生のプロローグ

「私は最高に性格が悪いから君に1冊の本をあげよう」 彼女はそう言って本を投げてよこした。 綺麗な放物線を描き、見事に開いた状態で顔に覆いかぶさった。寝転んでいた僕が悪いのだけど。 「なにこれ?」 「よく分からん啓発本ばっか読んでないでたまには物…